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    TPP選挙のすすめ 「ればたら」の話です - 2010.11.19 Fri

    「仙谷官房長官・柳田法相…菅政権、止まらぬ失言 相次ぎ撤回、陳謝」(18日夜の日経電子版)。なにやら、自民党政権末期のような様相を呈し始めた菅直人政権です。しかし、小さな動きではありますが、最近菅首相がこれまでにない動きをみせています。

    ●菅首相が「農地法見直し」に言及

    菅直人 

    そのひとつが、16日の衆議院本会議での菅首相の答弁です。「菅直人首相は16日の衆院本会議で『若い人でも障壁なく農業に参加できるよう農地法など法体系も見直す必要がある』と述べ、農業への新規参入を促す農地法の見直しに言及した」(日本経済新聞)。菅首相は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加を「第二の開国」と位置づけています。そのためには、単なる農業保護ではなく、農業の競争力回復が必要ですが、「農地法見直し」はそれにつながる可能性のある発言です。

    ●TPPめぐる世論はホット

    最近、私が講演で訪れた地方でも、大学の教授室でも、人々の最大の関心事は「TPP」です。「TPPが日本経済の回復をもたらす」との期待がある一方で、TPP反対の人たちからは強い反発が出ています。

    朝日新聞によると、全国農協中央会の茂木守会長は「十分な国民的議論がないまま拙速に行うのは問題」とTPPの協議開始にも反対、これに対し日本経団連の米倉弘昌会長は「農業界のTPP反対は自己矛盾」と真っ向から反論したそうです。日本の将来をめぐって世論は真っ二つに割れてきました。

    ●利害対立を弥縫策でごまかしてきた自民党政治

    過去の自民党政権はこうした対立を上手にまるめこんでいました。いわゆる「三方一両損」の変形のような手法です。「三方一両損」とは、落語の大岡政談にあるもので「大工が落とした3両入りの財布を、左官が拾い、両人が受け取らないので、大岡越前守が1両足して、両人に2両ずつ与えるというもの」です(Yahoo知恵袋)。3人がそれぞれ1両損をして、円満に事を納める話です。落語は譲り合いの美談ですが、政治の現実は利益の奪い合いです。対立する双方をなだめて、政府が「1両」を出して双方に我慢させてきたのが自民党の手法ですが、この「1両」は税金です。そして、いまの政府はその「1両」に事欠く状態です。

    大岡越前 

    ●もはや「三方一両損」はできない

    ひとり民主党政権のせいではありません。あらゆる政策分野でこうした弥縫策を続けてきたあげく1000兆円の公的債務を累積させた自民党政権の責任は大きいと思います。しかし、現実の政府が「1両」に事欠くようになったいま、正当でない既得権は撤廃しなければ、公正な利益配分はできなくなっています。TPPをめぐる対立がとげとげしい様相を呈してきたのはこのためだと私は見ます。

    菅政権は支持率が27%(朝日新聞)にまで落ち込んでいます。ここに転回をもたらし、TPPをテコに、転回をもたらす意図が菅首相の「農地法発言」にあったとしたら、事態は新たな様相を呈するでしょう。

    ●菅首相は都市選出議員の原点にもどれるか?

    菅首相は、農村部出身の首相が圧倒的に多い中で珍しい「東京選出の総理大臣」です。都市住民を支えにのしあがってきた政治家です。もちろん「ればたら」の話ですが、菅首相が自らの原点に帰り、現代日本の主人公である都市住民や製造業従事者を大同団結させることができれば、TPPは政治家菅直人の再生をも、もたらすでしょう。

    ●菅首相はブログで何を発信する?

    もうひとつ。菅首相が「ブログ」を始めるそうです。菅首相には「発信がほとんどない」という酷評が定着しています。「ブログ」はそれに対する反応ですが、問題はその中身です。これも「ればたら」ですが、都市住民や製造業従事者の琴線にふれるメッセージが発信されれば、これは反転攻勢の手がかりになるかもしれません。

    ●TPPは日本の将来を決する重要な争点

    最近の朝日新聞の世論調査によると、世論の大勢は早期の解散・総選挙に賛成していません。「民主党対自民党」の選択は不毛と考えているのでしょう。この中でTPPは民意を分ける重要な争点になってきました。TPPを争点とする総選挙なら人々の関心は高まるでしょう。民主党、自民党ともに、内部はTPP賛成派と反対派に割れています。TPP選挙は政界の再編成をうながす可能性があります。「民主対自民」の不毛の選択ではなくなります。

    ●反転攻勢なければ、菅政権は自滅へ

    小泉純一郎 

    小泉純一郎元首相だったら、「郵政民営化選挙」同様の「TPP選挙」に打って出るところでしょう。「郵政民営化」は小泉さんの長年暖めた構想でした。菅さんにとっての「TPP」はそれほどのものではなさそうです。しかし、菅さんがいま「反転攻勢」に出なければ、待っているのは自滅の道です。

    一方、民主党の小沢一郎元代表は18日夜、当選1回の直系議員グループの会合で、菅内閣が「やぶれかぶれ解散をするのではないか」と心配している」との見解を示しました。この中で小沢氏は、選挙になれば「自民党も勝てないし、民主党も勝てない」と分析したそうです。もちろん、小沢氏には、民主党を割らずに政権を手にしたいという底意がのぞくのですが、なぜか私の「「ればたら論」と行き着く先は同じです。「選挙の達人」と呼ばれる小沢氏の見方は大いに参考になります。




     

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    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
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