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    外需に活路を(1) TPPと日本 - 2010.11.02 Tue

    メドベージェフ露大統領の北方領土視察、尖閣ビデオの公開とニュースが東アジア情勢に集中した111日でした。

    最近始めた
    twitterも、この話題でもちきりです。その中で、軍事アナリストの小川和久さんの「露大統領の北方領土入り。外交弱体化の間隙を衝かれたより、日本の国際的威信低下と受け止めるべし。中国も同様だが、先方の国内事情に動機を求めるべきでない。日本は外交の基本に立ち返るとき。アジアの信頼を確立し、それを背に日米同盟をより国益に活用するなかで中露の姿勢も変わる。外交に王道なし」というtweetが印象的でした。

    北方領土
    A.歯舞群島(歯舞諸島)、B.色丹島、C.国後島、D.択捉島

    私は「日本は軍事で世界に貢献してきたわけはない。援助でもない。経済と通商で日本は世界に貢献してきた。経済と通商の力量低下が国際的威信の低下の原因」と
    tweet返しをしました。

     
    ●経済不振で脅かされる「豊かさ」と「安全」
     
    国際関係は一部の人々が夢見るような平和なお花畑ではありません。弱肉強食と平等互恵がモザイクのようになっている領域です。これまで、日本は高品質で使いやすく、かつ低廉な工業製品を供給することで、世界の尊敬を勝ち得てきました。それが日本の安全を保障してもいたのです。しかし、日本の役回りは中国など新興国に奪われ、日本がかつてのような扱いを受けなくなっただけでなく、次第に「豊かさ」と「安全」を失いつつあるのが現状です。
     
    ●内需拡大論の誤り

    この状況を見て、「内需重点の国に本格的に生まれ変わるべきだ」と主張する人がいます。内需論者は、社民党や国民新党などの保護主義派です。
     
    「内需」だけで日本が食べていければ、お百姓さんもたっぷり保護できますし、非能率な郵政も温存できます。しかし、現実はそんなに甘くありません。世界で、内需だけで食べていける、すなわち自給自足が可能な国は、アメリカ合衆国ぐらいでしょう。ほとんどの国は自国にたらざるものを補い合わなければ生きていけません。それが、通商であり、供給サイドから見れば、「外需」です。

    graph
     
    ●日本は内需依存国、その内需も先行きは明るくない

    すると、「日本は外需依存度が高すぎる」という人がかならず出てきます。そうでしょうか?2010年版の通商白書のこのグラフを見てください。2008年の各国の輸出依存度は韓国54.8%ドイツ47.9%
    中国
    36.8%、アメリカ、12.6%日本は18.6%で、世界平均の32.3%を大きく下回っています。2008年の特異な現象ではないことはグラフから明らかです。つまり、日本は長年にわたって有数の「内需依存国」なのです。
     
    しかし、その日本の内需は少子高齢化の故に長期的にはむしろ減退していく運命です。そこで内需を高めるためには、経済原則をゆがめる無理をする必要がありますが、その無理のツケはいずれ回ってくることは、社会主義国の末路が示しています。
     
    ●輸出の偏りをなくせば、外需にフロンティアあり

    そういうと、「リーマンショックで、日本の外需は落ち込んだ。新興国の攻勢もあり、回復できない。だから内需だ」という人も出てきます。たしかに、リーマンショック後の
    2009年のデータ(上記のグラフの典拠とは別)では、日本の輸出依存度は12.5%まで落ちました。

    横浜本牧ふ頭 
    貿易港 横浜港本牧ふ頭
     
    しかし、これは、輸出産業に偏りがあり、「大企業」「自動車電気機械等製造業」「消費財仕向地が欧米向け」中心だったためと、通商白書は分析しています。つまり、「輸出産業の多様化」「中小企業の輸出分野への積極的進出「新興国向け輸出の拡大」というフロンティアがあるということを示しています。「輸出依存度の低さ」を改め、「外需拡大のフロンティア」を活用していけば、経済成長が十分に可能です。それはまた、小川和久さんのいう「国際的威信」の回復であり、あり、安全保障の有力な手段になります。

    ●自由貿易に徹せよ
     
    アジアの新興国に限っても、「2020年には中間層が20億人になり、富裕層・中間層が約2/3を占める」と予測されています。日本の人口とどちらが購買力が大きいかは小学生でもわかります。しかし、その市場に進出するためには、自由貿易の原則が欠かせません。相手国の関税・非関税障壁をなくすには、自分もなくさなければなりません。


    環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加国
    TPP 
         発効時の加盟国
         発効後の参加国

    ●TPPはチャンス

    しかし、日本はこの分野ではっきりと遅れをとっています。すでに韓国は欧州連合(EU)との間でFTA(自由貿易協定)を締結しました。東南アジアでもタイを中心にFTAのネットワークができています。そこへ出てきたのが環太平洋戦略的経済連携協定(NPP)です。これは世界最大の市場であるアメリカが主導権を握るFTAのネットワークです。日本にとっては、遅れを挽回する機会ですが、残念ながら、国内にそれを妨害する人々がいます。大変残念なことです。
     
    (この項続く)








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    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
     ボン特派員などを歴任
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