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    日中関係は元通りになる? 菅政権の漂流 - 2010.10.15 Fri

     販売中の週刊新潮1021日号)が「『尖閣ビデオ』に怒髪天の『国辱シーン』」という特集の中で、菅直人政権の中国への対応を、吉本新喜劇の俳優池乃めだかさんのギャグにたとえています。このたとえは928日アップロードの私のブログ「これはギャグではない 尖閣問題での政府の態度」hagitani.blog51.fc2.com/blog-date-20100928.htmlの2本目で書いたものなので、私としては「やっぱりね」と苦笑いをしてしまいました。
     
    ●日中関係は元通りになるか?
     
    私のブログから2週間たって、事態はあまり代わり映えしません。拘束された「フジタ」の最後の1人、高橋定さんが解放された後、菅首相は日中関係が「元通りに戻っていくのでは」との感想をもらしました。たしかに、日中双方で“人質”を取り合ったかの感さえあったにらみ合いは一段落しました。しかし、今回の一連の動きの後に残ったのは「尖閣諸島への中国の領有権主張」という事実です。

    菅直人 菅直人首相
     
    ●やっと実現した日中接触
     
    アジア欧州会議が行われたブリュッセル、そしてASEAN(東南アジア諸国連合)拡大防衛相会議が行われたハノイ。日中間で実現したのは、会談とはいえない廊下での懇談、面会でした。北沢俊美防衛相が国防相会議には国会審議の都合で欠席してもハノイに赴いたのは中国の国防相と会談するためでしたが、実現した「面会」では尖閣の領有権主張については「伝達済み」とし、正面からの主張はせずじまいに終わったと伝えられています。国際関係では、自国の権利をきちんと主張しないと、それは謙譲とはみなされず、軽視されます。
     
    ●日本の対中外交目標は「会ってもらう」ことか?
     
    中国は何か不愉快なことがあると、日本との接触を断ちます。そうなると日本にとって外交目標は原状回復=「接触の再開」になってしまうのです。これは自民党政権のころからの悪い癖です。外交というのは、会えばよいというものではありません。会わないことも意思表示になります。現に中国はそれを交渉の武器として頻用しています。これでは、今月下旬ハノイで行われる東アジアサミットで日中首脳接触が実現したところで、この間の中国の力まかせの外交攻勢を「元通り」にすることにはならないでしょう。

    北沢俊美 
    北沢俊美防衛相

     ●漏れ始めたビデオの中身
     
    一方、週刊新潮の記事は、1012日にアップロードしたの私のブログ「中国漁船衝突ビデオ 与野党幹部限定の公開で共通理解を」
    hagitani.blog51.fc2.com/blog-date-20101012.htmlで、私が恐れた事態の始まりを告げています。週刊新潮は、未だ公開されていないビデオの内容を紹介し、「あのビデオを公開したら、国民は怒り狂い、世論は沸騰する」との首相側近(匿名)の発言を引用しています。

    新潮 

    ●公開と非公開両方のデメリットが政府を襲う
     
    いったんビデオ非公開に傾いた政府は、13日に衆議院予算員会が提出要求を議決すると、こんどは公開に傾いています。いずれにせよ、政府はビデオ公開問題をお手玉しすぎました。公開することのマイナスの効果と公開しないことのマイナスの効果が合わさってスパイラル状で、政権に降りかかっているのが現状です。
     
    ●公開のタイミングは失われた
     
    私がブログに書いた「与野党幹部限定の公開」は国家的危機に直面したときに政権がやるべき常道です。私はドイツ基本法の非常事態の例をあげましたが、議会与野党の幹部に対し、ふさわしい時期に情報を公開するのは、野党にも共同責任を負ってもらい、国論を一つにまとめるために必要なことです。社民党を含め、野党にも、政局本位の無責任な対応は許されません。しかし、この問題ではもはやタイミングは失われてしまったかもしれません。
     
    ●あのベトナムが対米関係を劇的に改善

    B52          ホーチミン ベトナムを爆撃する米軍のB52     ホーチミン・ベトナム主席

    中国と南シナ海での領土紛争を抱えるベトナムは、今年に入って、アメリカからクリントン国務長官ゲーツ国防長官を迎え、米越関係を劇的に改善しています。米越はあのベトナム戦争を戦った間柄です。その一方で、日本の「ベトナム戦争世代」の菅・仙谷コンビが安全保障政策で漂流しているのは皮肉なことです。  

    ● COMMENT ●

    吉本

    初めてコメントします。ブログ大変勉強になります。またテレビでもその公平なものの見方(番組自体は首をひねることが多いなか)に萩谷さんの見識をみるようでした。尖閣問題は自分なりにも政府のまずい対応にいらいらしていました。吉本喜劇になぞられた話は小生のブログにも9月25日に書きましたので(http://blog.goo.ne.jp/cdrxh554/d/20100925)同感です。今回の尖閣事案大局的にみて「元通りにに戻りつつある」ではダメなのではないか。危機管理と国家戦略上逮捕およびその後の処置はシミュレーションされていただろうし、その際日本の尖閣領有権を今まで以上に中国および世界に知らしめることを目的として逮捕に踏み切ったのではないでしょうか。それが偶発事件でおどおど対応したのはなにも考えていなかったとしか思えないと考えます。


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    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
     ボン特派員などを歴任
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