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    政治は最高の道徳・・・・・・と。 - 2010.10.05 Tue

    民主党の小沢一郎前幹事長について、東京第5検察審査会は4日、政治資金規正法違反事件について、再び「起訴相当」と議決しました。2度の議決により、裁判所の指定する弁護士が小沢氏を強制起訴することになりました。


    小沢 小沢一郎氏
    wikipedia commons

    この事件は、ことし2月、検察が小沢氏を「不起訴処分」にして捜査を終了しました。しかし、世論の反発は強く、小沢氏は幹事長を辞任しました。ただ、当初「不公正な国家権力、検察権力の行使」と非難していた小沢氏は不起訴が決まるや「公平・公正な検察当局の結果と受け止めている」と豹変しました。これまた、世間をあきれさせたのですが、いまや、FD改竄事件で、検察の公正イメージは深い痛手を負っています。そうした検察への小沢さんの評価を聞いてみたいところですが、4日夜現在、例によって表には出てきていません。

    DPJロゴ 菅直人 

    ●どうする民主党、どうする菅首相?

    民主党はどうするのでしょう? やることなすことグレハマ。こういうのを「ドツボにはまる」というのでしょう。これまでのところ、強制起訴になっても、有罪判決が出るのはむずかしいという観測が優勢です。しかし、知らん顔では、また支持率が下がるでしょう。菅直人政権は、「脱小沢」を評価されて誕生したのですから。では、議員辞職勧告までいかなくても、離党勧告はできるでしょうか。これは、党内の小沢支持グループの反乱を招きかねません。野党は、証人喚問要求、議員辞職要求で揺さぶりをかけてくるでしょう。これを無視すれば、また支持率に響きます。雲をつかむような支持率の数字が唯一の浮力である菅政権は追い詰められています。

    ●小沢氏はどう出る?

    さて、小沢氏です。政治家としての育ての親である故田中角栄氏が、政治資金でつまづいたのを目の当たりにしてきた小沢氏はまるで「法匪(ほうひ)」のような入念さで、自らの政治資金を現行法の合法性の枠内にとどめる工夫をしてきました。それは職人芸とでもいえるものです。それが「検察審査会」などに引っかけられたのでは、はらわたが煮えくり返るような思いでしょう。でも、検察審査会が二度にわたって「起訴相当」の議決を出した背景には、世論の疑念、怒りがあることを知るべきです。

    たしかに、容疑は「政治資金規正法違反」です。この法律が定めた罰金刑の最高のものとはいえ、形式犯です。しかし、これは政治家がつくった法律。規制される当事者がつくった法律です。そして、疑惑の本体=不正なカネの収受は時効などの壁に阻まれて、検察が到達できなかったものです。だからこそ世論の不満は強いのです。「証拠改竄する検察」「政治判断で中国人船長を釈放した検察」は「小沢氏の訴追にも手心を加えたのではないか」という検察不信もあるでしょう。

    田中角栄                  松野頼三 
    故田中角栄元首相       故松野頼三氏

    ●過去の政治家の身の処し方は?

    過去、著名な政治家たちは、こうした問題にどう対処してきたでしょうか? ロッキード事件の故田中角栄氏は、総理大臣を辞職後、逮捕・起訴されましたが、逮捕後、自民党を離党したものの、議席は維持し続け「闇将軍」になりました。田中角栄氏のライバルであった故松野頼三氏は、1979年のダグラス・グラマン事件で焦点の人でした。政治資金規正法違反や収賄罪に関しては刑事時効が成立していましたが、松野氏は国会の証人喚問を受け、「政治献金」であることを認めたうえで、議員を辞職し、自民党を離党しました。その後は、当選落選を繰り返しましたが、優れた政治観察者として、後進を育てました。細川護煕元首相の、とりわけ小泉純一郎元首相の師として影響力を残しました。現役では、加藤紘一氏です。2001年、自分の事務所代表による所得税法違反の責任を取って離党、議員辞職しました。このとき加藤氏の議員辞職を求めた鳩山由紀夫代表(当時)の「私だったら、秘書の犯罪でも議員バッジを外す」が有名なブーメラン発言です。


    鳩山由紀夫 鳩山由紀夫前首相 ブーメラン 
    www.kremlin.ru

    ●小沢氏のコメント

    こう書いてくると、小沢氏のとるべき道は自ずとおわかりでしょう。でも、どうもその通りにはなりそうもありません。小沢氏は4日夕、「裁判の場で私が無実であることが必ず明らかになるものと確信している」との書面コメントを発表しました。裁判で有罪にならなければ、なんの問題もないということのようです。

    福田 故福田赳夫元首相

    ●政治は最高の道徳たりうるか?

    推定無罪」でメディアをけん制する政治家、「メディアが悪い」という”識者”など、ここでも魑魅魍魎がうごめき始めました。ここで思いだされるのは「政治は最高の道徳である」ということばです。福田赳夫元首相は、よくこのことばを引用していました。三木武夫元首相の「信なくば立たず」ということばと同じ、政治信念でした。「現実の政治を見れば、そんなことはありえようわけがない」と、総理番の政治記者だった私は思いました。その後、私は松野氏を担当しました。回りはじめて3か月、やっと打ち解けて話をしてもらえるようになってすぐのダグラス・グラマン事件でした。松野氏は日陰の人になりました。それでも、松野番の私はほぼ毎日、松野氏に会っていました。松野氏は話し好きです。「一対一」でもタバコを吸いながら延々と話します。テーマは「憲政の常道」です。吉田茂首相秘書官以来の経験を引用しての話は、ときに午前3時にも及びました。最高のジャーナリスト教育でしたし、その中で私は「政治は最高の道徳である」という福田さんの真意をも理解できるようになりました。

    もちろん政治家はそのままで、最高の道徳を体現するものではありえません。そして政治家がつくる法律の世界は穴だらけですから、人は法律に違反しさえしなければよいというものではないのは当然のことです。まして政治家に求められるのは、それを超えてもっと高い価値を実現しようと努めることです。現行法の枠内での合法性を免罪符にするのは、これとは正反対のことです。








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    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
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