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    欠けているもの 尖閣紛争への日本の対応で - 2010.10.02 Sat

     臨時国会が始まりました。与野党は尖閣紛争への政府の対応をめぐり真っ向から対決模様です。開会前日には衆議院予算委員会の集中審議が行われました。そこでは、船長の釈放には政府の介入があったのではないか? 中国漁船の巡視船への衝突の瞬間を撮影したビデオを公開せよなどの野党による追及があり、政府が「検察の判断」で押し通すという展開になりました。

    ●中国の膨張主義

    10月1日の朝日新聞朝刊1面のトップは3回ものの企画の「上」。

    asahi 

    「向龍時代」の一環で、タイトルは「海の攻防」。見出しは「強硬中国 海で膨張」です。さすがに今回の尖閣紛争を南シナ海東シナ海での中国の膨張主義に起因するパワーゲームととらえているようです。掲載された地図は、東が上というユニークなもの。中国の視点で見れば、東シナ海、南シナ海ともに「中国の内海」に見えてしまうことがわかるようになっています。こういう地図は、歴史学者の故網野善彦さんの日本論に出てきました。ものごとを多面的に見る必要を教えてくれます。

    ●対決の空回り

    さて、国会です。きのうの集中審議を見ても、野党は何とか政府の失態を印象づけようとし、政府はそれに知らぬ顔の半兵衛を決め込む、対決の空回りといった構図です。でも、国民が求めるのは、そんな国会ではないはずです。

    国会  国会議事堂
    wikipedia commons

    フジタの社員1人が依然として人質状態にありますが、今回の事態はひとまず沈静化に向かいそうです。しかし、中国の膨張圧力は今後さらに強くなっていくでしょう。緊張が高まっていく中で国権の最高機関に求められるのは、お互いのあら探しではなく、中国の膨張主義の現状と、その将来の推移について、おおまかな政府、与野党共通の理解、認識を持つことだと私は思います。

    「政争は水際まで」というのは外交についての金言ですが、「兄弟牆に鬩げども、外その務を禦ぐ」(けいていかきにせめげども、そとそのあなどりをふせぐ) 兄弟は、たとえ内輪喧嘩をしていても、外から侮辱を受けたら、一緒になってそれを防ぐものだ、というのは、ほかならぬ中国の古典、詩経の教えです。


    ●求められる、与野党の真摯な協力

    イラク戦争突入かどうかで、米国議会で与野党が対立していたころ、上院外交委員会の議事録を読んで驚いたことがあります。ヒラリー・クリントン現国務長官ら当時の野党民主党の大物議員が、政府に対して幅広い理解を示していたことです。というよりも、国益を第一に考えていたということでしょう。政権交代が常にある国です。自分たちが政権を奪還したときに備えて、「戦争か」「戦争回避」かという重大な選択に直面し、真摯に対応していた姿だとも私は理解しています。

    米国議会議事堂 米議会 
    wikipedia commons

    ひるがえって日本の国会です。現在の野党にそのような慎重さがあるでしょうか? 一方、政府にしても、自分たちが野党だったとき、責任ある野党としてのふるまいをしてこなかったことの報いをうけているような気がします。

    いま与野党に求められるのは、中国というパワーについてのおおまかな共通の認識を形成した上で、それへの対応策を競うことです。与野党の幹部の秘密会で審議してもよいと思います。今回の紛争は、まかりまちがえば、武力衝突にだって発展しかねません。国会で、与野党協議で、10年後、20年後の日本人に対して恥ずかしくない、将来を見据えた協議をしてほしいものです。何の責任をとったのか不明なまま、仙谷由人官房長官のクビと引き替えに補正予算を通すなどという落としどころは百害あって一利なしです。


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    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
     ボン特派員などを歴任
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