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    引かれ者の小唄はやめよう 竹島問題 - 2012.08.12 Sun

     バブル崩壊後の「失われた20年」。日本人が内向きになっている間に、四海は波立っています。8月10日、韓国の李明博大統領が竹島に上陸した事件は、あらためて、内向き指向に警告を発しています。
     
     この事件に対する日本の評価にはいささか問題があります。日本政府、マスコミ総じての見解は、「親日派のはずの」李大統領が強硬姿勢に転じたのは「内政上の要請」によるというものです。曰く、経済重視の大統領の4年余の間に拡大した格差へのうらみが高まっている。実兄の汚職関与もあり、任期切れの李大統領が愛国主義をかきたてることによって、支持を回復しようとしているのだ。などなど。
     
     韓国の内情はそうかもしれません。しかし、それはあくまで他国の事情です。日本にとって重大なのは、韓国が実力によって占拠している竹島への実効支配をまた一歩進めたということです。そして、李大統領の支持がそれによって回復しようと、ことし暮れの大統領選挙で新しい大統領が決まろうと、さらには、韓国内の経済格差が解消したとしても、韓国が、8月10日に進めた一歩から後戻りすることはありえないのです。
     
     それなのに、「韓国内政上の理由」をいいたてるのは、実効支配をまた一歩強めたという事実を矮小化し、みずから目を塞ぐものでしかありえません。引かれ者の小唄にすぎないのです。一方、「あれは、韓国の内政上の理由だ」と指摘するのは百害あって一利なしです。客観的に見て、それが真実かどうかは極めて疑わしいのですが、韓国は「竹島の確保」を「歴史に照らした正義」と思い詰めています。「正義」を思いつめる人に、「それはお宅の家庭の事情でしょ」などというのは、かえって相手を硬化させることになるからです。
     
     竹島問題は、韓国による重大な主権侵害、領土紛争として扱わなくてはなりません。さすがに、日本政府は今回ばかりは「毅然とした態度」をとることを表明、国際司法裁判所(ICJ)への提訴や、駐韓大使の召喚、APECでの日韓首脳会議の拒否などを検討しています。しかし、韓国がICJ提訴には応じないことを表明していることから、悲観論が先行しそうな形勢です。
     
     国際紛争を武力によって解決しないことを憲法にうたっている国家としては、国際社会の公正と信義をたのみとすることしか日本のとる道はありません。韓国が拒否しようと、何回でもICJへの提訴を提案しつづける根気が必要です。
     
     そして、何より重要なのは、「日本がICJへ提訴する=国際社会の判断に紛争の平和的解決を委ねる」ことを将来に向かって国際社会に印象づけ続けることです。竹島が軍事力によって占拠されてから、60年もが経過しました。不法な占有でも、被害者が異議を唱えなければ、それが権利として確定してしまうことは、民間人の紛争でも国際紛争でも同じです。
     
     韓国の不法占有を訴える場所はICJだけではありません。国連はじめ、多国間の機構や会議など、あらゆる機会を活用すべきです。とりわけ重要なのは在外使節です。これまで日本の大使や大使館は任地国で、竹島問題を訴えてきたでしょうか。任地国の外務省や政府にあらためて日本の立場を働きかける必要があります。それも、一回だけの子どもの使いであってはなりません。世界中の国々で、何回でも、何回でも訴える必要があります。外交に安全保障を頼る日本としては、絶対に必要なことです。効果がすぐに出なくても、この行動は日本外交にとって問題解決力をつける訓練にもなるのですから。 


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    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
     ボン特派員などを歴任
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