topimage

    2017-06

    スポンサーサイト - --.--.-- --

    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。

    ドジョウは龍になれるか - 2011.09.02 Fri

    第一次野田佳彦内閣の閣僚、党役員人事が決まりました。鳩山由紀夫、菅直人と2代続いた民主党政権の混乱の後に出てきた野田新首相は、その風貌に「ドジョウ」を自称していることが相まって、何か一種の「癒し効果」をもたらしているようです。2日午前に行われた藤村修官房長官による閣僚名簿発表の記者会見では、内閣記者会の記者たちも、前2代の政権との対決姿勢が陰をひそめ、「模様見」を底流とした穏やかな姿勢でした。
     
    ● 挙党一致の責任を負わされた輿石幹事長
     
    先月29日の逆転勝利から4日後の野田内閣の船出。「挙党一致」を掲げて野田新体制を強く牽制する小沢一郎元代表、鳩山由紀夫元首相の小鳩グループから輿石東参院議員会長を幹事長に起用したのは、党の実権を小鳩グループに譲り渡した譲歩と見ることもできますが、一方で、「挙党一致」を実現する責任を輿石幹事長に担わせたことでもあります。これまで、輿石氏らにとって「公正な党運営」とは、反小鳩グループの主張に顧慮せず小鳩グループの利益を通すことでしたが、幹事長となっては、反小鳩グループの主張を無視することはできなくなります。今後の党運営は輿石氏にとって政治家としての品格を問われるストレステストです。輿石氏はこれまで国民の評価の矢面に立つことはありませんでした。しかし、世論調査の趨勢を見ると、国民にとっての民主党の公正な党運営とは、「小沢氏排除」を是とするものです。もし輿石氏がこの世論に露骨に抗する動きを見せれば、輿石氏は国民に直接批判されることになります。輿石氏が世論に配慮すれば、野田首相にとって輿石氏は小鳩グループからの防波堤になりえます。
     
    ● 与野党協力の責任も小鳩系に
     
    その他の党人事では、平野博文元官房長官の国対委員長起用が注目されます。野田首相は、菅政権時代の「三党合意」を守ることを天下に約束しました。平野国対委員長は、「三党合意」を守らないこともありうるとした小鳩グループの幹部です。その平野氏を国会での与野党交渉の責任者にしたことも、小鳩グループの動きを封じる一手です。野党に信頼されない国対委員長となっては平野氏の政治家としての将来にもかかわります。
     
    ●民主党第一世代は一丁上がり?
     
    内閣人事では、玄葉光一郎外相、安住淳財務相の起用が目を引きます。代表選挙での野田氏勝利に貢献したことで、「論功行賞」とされますが、なかなかどうして、民主党の将来、そして来るべき政界再編を見通した人事ともいえます。今回の政府、党人事では、小沢、鳩山、菅のトロイカ、そして岡田克也前幹事長、仙谷由元官房長官という民主党第一世代の姿が消えました。挙党一致の旗印の下で第一世代を一丁上がりにしたともいえます。野田首相をはじめ第二世代の時代に舞台が回ったのです。国民の間に漂う安堵感はこれとも関係あるかもしれません。鳩山・菅2代の政権、そして第一世代の人々は、それほどまでに政権交代への国民の期待を裏切ってきたのです。
     
    ●民主党に求められる政策面での挙党一致
     
    世間では「派閥均衡人事」「目玉のない人事」という評価がもっぱらですが、私は「ドジョウはなかなかやるな」という感想です。以前のブログで、「新政権は『ありもの』の中から」と書きました。その「ありもの」の中から、それなりのできの内閣が誕生しました。あとはそれが、どう機能するかです。中国の言い伝えでは、鯉は龍門という難所を越えて龍に変身するそうです。ドジョウが龍になるための難関は挙党一致の政府、党人事だけではありません。財政経済危機、大震災、原発事故という戦後最大の危機への対応です。野党との協力以前に与党民主党自身が内部で政策を一本化しなければ、野党との協議も始まりません。しかし、外交、財政経済政策から社会保障政策にいたるまで、民主党の内部の対立は党としての一体性を疑わせるまでに高じています。野田政権は民主党に与えられた最後の機会です。挙党一致を派閥均衡人事だけではではなく、政策面で実現できなくては、ドジョウはドジョウのままで終わってしまうでしょう。また、それは民主党の終焉をも意味するかもしれません。 



    ● COMMENT ●


    管理者にだけ表示を許可する

    トラックバック

    http://hagitani.blog51.fc2.com/tb.php/197-eb1d60e6
    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

    野田新内閣高支持率の「なぜ?」 «  | BLOG TOP |  » 300議席の呪縛

    おすすめブログに

    萩谷 順

     はぎたに じゅん

    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
     ボン特派員などを歴任
    出演番組
     スーパーJチャンネル(金)
     モーニングバード!(水)
     ワイド!スクランブル(月)
     ビートたけしのTVタックル
       (不定期)
    過去の出演番組
     そうだったのか!学べるニュース
     やじうまプラス'04-'10
    ニュースステーション '00-'04
     ニュースレーダー '85-'87
     (いずれもテレビ朝日)

    お問い合わせや講演の依頼は...

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    本人から返信します(お名前やメールアドレスなど個人情報は本人の同意なしには公開しません)

    いま何時?

    ※この時計の時刻は、閲覧しているパソコンのものであり、必ずしも正確な時間とは限りません

    Twitter

    最新記事

    カテゴリ

    大震災+原発事故 (38)
    政治経済 (71)
    国際情勢・グローバル化 (21)
    社会・生活・文化 (22)
    大学・教育・若者 (4)
    テレビ (4)
    講演 (2)
    IT・パソコン (2)
    たのしみ (28)
    ごあいさつ その他 (8)

    リンク

    このブログをリンクに追加する

    朝日新聞グループニュース

    月別アーカイブ

    RSSリンクの表示

    検索フォーム

    最新トラックバック

    FC2カウンター

    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。