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    瓦礫の女たちと「なでしこ」 - 2011.07.18 Mon

    「何度見てもいいね!」。なでしこジャパンが女子サッカーのワールドカップに輝いた翌日の18日、このことばが人々の挨拶がわりでした。再放送を見ても、拍手がわきます。おめでとう。ほんとうによくやったと思います。ドイツ戦、スウェーデン戦と未明の中継で手に汗を握った私でしたが、米国との決勝戦の中継を見るのはあきらめていました。翌日は終日テレビ朝日で「そうだったのか!学べるテレビ」の収録なので、寝不足は禁物だったからです。夜12時にベッドに入り、ふと目が覚めたのが、米国の先制ゴールの直前、追いつくことを期待していると、宮間選手の同点ゴール。ワンバック選手に2点目を入れられた延長戦後半、「澤さんがいるから、大丈夫」とつぶやきながら、最後まで見通すことに方針転換。あとは日本中で中継を見ていた方々と同じ感動、興奮でした。

    ●やればできる

    3月11日の東日本大震災、原発事故以来、日本人が心をひとつにして喜んだのはおそらく初めてのことでしょう。「なでしこ」は被災者をはじめ、日本人全体を勇気づけてくれました。「やれば、できる」と。

    ●瓦礫の女たち

    感激しながら、私の頭に浮かんだのはドイツの「瓦礫の女たち」(Truemmerfrauen トリュンマーフラウエン)ということばでした。第二次世界大戦に敗れたドイツの都市は連合軍の爆撃で瓦礫の山と化していました。復興を担ったのは女たちでした。男たちはというと、青年、壮年の多くが戦争にとられ、国内に残った男の多くは老人や傷痍軍人でした。その中で、女たちは安い賃金で復興の礎を築きました。敗戦国ドイツの戦後史を切り開いた「瓦礫の女たち」ということばは、感動と感謝を込めて語り継がれています。

    瓦礫の女 
    瓦礫の女たち

    ●終戦の詔勅と「今夜のおかず」

    同じ敗戦国であった日本。以前読んだ本にこんな記述がありました。1945年8月15日正午の終戦の玉音放送を聞いた男たちの多くが、なお本土決戦を叫んだり、「自決する」などといったりしていたとき、女たちは「さあ、今夜のおかずは何にしよう?」と考えていたというののです。配給物資にも事欠く食料不足は戦後生まれの私には想像もつきません。しかし、ここでも、復興の第一歩を踏み出したのは女たちだったということを筆者はいいたかったのです。

    玉音放送 
    終戦の詔勅に頭を垂れる人々

    ●さあ、新しい日本をつくろう

    震災、原発事故から100日余りが立ちました。19日には、放射能汚染したワラを食べた肉牛が新潟県、山形県からも出荷されていたというニュースが伝えられました。このニュースが示すように、常に後手後手に回る政治に、ともすれば心が萎えがちになる私たちを「なでしこ」の女たちは、はげましてくれているようです。「さあ、新しい歴史をつくろう」と。

    ●ふつうのことをふつうに

    菅直人渋面 

    そんな話をしていたら、「学べるニュース」のディレクターK君は「ふつうのことをふつうにやるのが大事なんですね」といいます。「なでしこ」の選手たちは一発を狙うのでなく、練習でやったことをその通りに実行して、まさかのワールドカップを手にしました。大震災、原発事故が「想定外」であったとしても、その後の政府が「ふつうのことをふつうにやっていれば、いまほど「後手後手」と批判されることはなかったでしょう。その責任者である菅直人首相は決勝戦応援のためのドイツ行きを画策したと伝えられます。さすがに、これは制止されたようです。それでも、菅首相は「なでしこ優勝」に「劣勢になっても最後まであきらめないで頑張り抜く『なでしこジャパン』の闘いは、皆に勇気を与えてくれた。勝ち進むごとに『Thank you for your support』のメッセージ横断幕を世界に示す機会も増え、日本人皆の『思い』を世界に届ける役割まで担ってくれた」という談話を発表します。この談話の「劣勢になっても最後まであきらめないで頑張り抜く」というフレーズは何か菅首相自身を語っているように聞こえてしまうのです。他人の手柄を横取りすることの多いといわれる菅首相は「なでしこ」の快挙をも政治的に利用するつもりなのでしょうか。菅首相がやるべきだったことは、計画もないまま「脱原発」を打ち出すような一発狙いでなく、「ふつうのことをふつうにやることだったのですが。


     

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    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
     ボン特派員などを歴任
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