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    「怒号」は想定内 菅首相の原発事故避難所訪問 - 2011.04.21 Thu

    菅直人首相は火に油をそそぎました。21日、東京電力福島第1原子力発電所事故による避難者を訪問するため福島県田村市立体育館に足を踏み入れるやいなや約50人の避難者の中から「早く原発を抑えてくれ」「早く、うちへ帰らせてくれ」という怒号が浴びせられたと伝えられました。3月12日早朝のヘリによる原発ツアーを始めとして、菅首相の“現場主義”は「国政の最高責任者にはほかにもっと大事なことがある」と批判されていたので、今回の訪問には性懲りもなくということばがあてはまります。

    ●菅首相の自己イメージ

    渋い表情 
    原発被災者訪問を終えて、渋い表情で田村市立体育館を出る菅首相

    菅首相のイメージはこうでなかったかと思われます。17日には、東電の尻を叩いて「6-9ヶ月」という原発事故収束の見通しを明らかにさせました。放射能汚染対策で、半径20キロ以内の立ち入り禁止措置も打ち出しました。「復興構想会議」も発足させ、事故対策だけでなく、単なる「復旧」を超えた「復興」の端緒をつくりました。もちろん、被災者の安全や生活への目配りにも怠りなく多忙な政務の合間を縫って、被災地を訪れる思いやりもあります……と。

    ●被災者の視点で見ると

    でも、それは裏目に出ました。避難住民が怒るのは理解できます。被災者との話もそこそこに立ち去ろうとした菅首相を「もう帰るんですか?」と呼び止めた男性は「(避難所訪問は)パフォーマンスに過ぎない」と憤慨していました(読売新聞)。そもそも「6-9ヶ月」というのは「帰宅」の見通しではありません。原子炉の冷温停止の時期です。「帰宅できるかどうか」はその後に判断するということです。立ち入り禁止措置は住民の健康のためとはわかっていても、どろぼうを除けば罰則は被災者狙い撃ちです。そして、菅首相は大震災対策を超えて「財政再建の道筋をつけるまで」と政権居座りを宣言しています。もともと「反菅」ではなかった宮城県選出の桜井充財務副大臣が自分のメールマガジンで「首相交代論は当然」とさえ言い出していました。

    桜井充 
    桜井充財務副大臣

    ●あくまでもジコチュー

    「財政再建の見通しがつくまで」というおまけまでついてしまえば、被災者にとっては、「菅さんの、菅さんによる菅さんの延命のための」被災地訪問であることは見え見えです。客観的にみても「怒号」は想定内なのに、あえて現地訪問を諫止しなかった菅首相の取り巻きのレベルはやはり疑われます。想定外、想定内といえば、18日の参議院予算委集中審議で脇雅史議員(自民)が指摘した、「原子炉の冷却機能喪失は、菅首相が主宰した昨年10月22日の原子力災害対策総合訓練の前提だった」ということの証拠がyoutubeにアップされてしまいました。集中審議では、菅首相はしどろもどろになりながらも反論していました。しかし、ビデオがさらす菅首相は、心ここにあらずの日程消化です。「覚えていない」のも無理ないところです。



    ●菅首相の精神分析

    桜井副大臣は一方、複雑化した政府の指揮系統を批判した脇議員のこの質問について「質問のお手本のようで感動した」とメールマガジンで絶賛したでだけでなく、その後記者団に対し、心療内科の医師らしく「首相は過剰に反応し、自分の考え方でねじ伏せようとするところがある」と精神分析を披露。「首相は辞めるべきか」と質問されると「来週の国会でどう答弁するか見させてもらう」と言い放ったそうです(産経新聞)。

    ●桜井副大臣の複雑な表情

    桜井副大臣とは、今週月曜日のTV朝日「たけしのTVタックル」でご一緒しました。議論が「菅批判」になっても、原口一博さん(民主党衆院議員)ともども反論すること少なく、実に複雑な表情をしておられたのが印象的でした。収録後、私は原口さんに「複雑な表情がいろいろ物語っていましたね」と声をかけたほどでした。総理大臣が国民に対する責任を明確にする場は第一に国会です。国会答弁の場をまま「逆ギレ」を発散する場所にしてきた菅首相。批判は民主党内中間派それも政府部内にも拡散してきました。避難住民の「怒号」を受けて今後の国会でどのような姿勢を見せるのか私も注目したいと思います。




     

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