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    too big to failの上にあぐらをかくもの - 2011.03.24 Thu

    巨大地震、巨大津波、原発事故という未曾有の災厄に直面している日本で、もうひとつの問題が進行しています。みずほ銀行のシステム障害です。巨大地震、巨大津波、原発事故がなければ、みずほ銀行が引き起こしたトラブルは連日新聞の1面を騒がす問題です。新聞の扱いが小さいといっても、巨大地震、巨大津波、原発事故が日本経済に壊滅的打撃を与えかねないいま、その悪影響は平時よりも深刻です。

    みずほ 

    ●銀行のシステム障害の被害

    システム障害の結果、給与振り込みの遅れ、住宅ローンの決済ができない人も出てきました。そして、何よりも怖いのは企業の取引の決済ができなくなることです。みずほ銀行をメインバンクとしている中小零細業者は取引の決済ができない恐怖に陥りました。資金繰りができなくなったら、企業にとっては最悪です。場合によっては黒字倒産という事態にも直面します。 

    ●関東大震災と震災手形

    健全な経済は健全な決済機能によってはじめて実現します。関東大震災が残したことばに「震災手形」というのがあります。大震災によって多くの手形の決済ができなくなりました。こうした手形を「震災手形」と呼びます。当時の政府は一般に流通する手形のうち被災地に関わるもののみを緊急勅令によるモラトリアムや、法令によって日本銀行が再割引することで補償の対象としました。災害の経済への悪影響を食い止めるための措置でした。

    ●「決済機能」維持のために金融危機を生き延びた金融機関

    バトル 

    銀行の決済機能がダウンすると、その影響ははかりしれません。1990年代の不良債権問題のとき、「不良債権を生んだのは、バブル期の銀行の無責任、不道徳な融資が原因」という世論の強い批判をよそに、当時の与野党は一致して公的資金注入(税金からの貸し付け)に踏み切りました。日本長期信用銀行や北海道拓殖銀行などが破綻しましたが、破綻を免れたほかの大手銀行は国から大規模な公的資金注入を受けて生き残りをはかりました。「決済機能を守る」が錦の御旗でした。また、最大手の銀行については、「too big to fail」(大きすぎて潰せない)ということがいわれました。具体的にいえば、自己責任で破綻させるのはよいが、破綻した結果どのような余波が起きるか予測できないということなのです。当時の大蔵省は行政指導で旧企業系列を越えた銀行の大規模合併によってメガバンクを成立させました。旧富士銀行、第一勧銀、日本興業銀行が合併してみずほフィナンシャルグループが誕生したのはその一環です。「決済機能」を守り、日本発の金融危機を世界に波及させないためでした。いいかえれば、銀行は税金と国策によって守られたのです。

    ●みずほ銀行は2度にわたりシステム障害起こす

    その後、公的資金の注入を受けたメガバンクは莫大な利益をあげ続けました。しかし、みずほ銀行は旧富士銀行と旧第一勧銀のシステム統合がうまくいかず、2002年に、大規模なシステム障害を起こし、顧客と日本経済に大きな迷惑をかけました。そして再度のシステム障害です。金融危機を踏み台にしてあげた莫大な利益が顧客のために十分に投資されていなかったのでしょう

    ●人災の余波

    謝罪 

    システム障害の原因は直接的には東日本大震災ではなく、想定を越える振り込みがある口座に集中したことだとされています。、西堀利頭取は口座の選定を間違えた「ヒューマンエラー(人為的なミス)だ」としていますが、システム自体に問題があるとの指摘も出ています。要するに「人災」だということを当のみずほ銀行が認めているようなものです。みずほ銀行は24日「未処理決済は解消した」と発表しました。しかし、25日には企業の給与振り込みが集中します。25日午前の日経WEBによると、「200万件の給与振り込みはすべて完了した」とのことです。しかし、公共料金、カード料金引き落としにからむデータ処理に遅れが出ているそうです。年度末を控え、不安はなお続きます

    ●too big to failと多寡をくくっていたのか?

    西堀 東電社長 菅直人 

    私は銀行性悪説には立ちません。健全な金融機関は安心して暮らせる豊かな社会を支える大事な機能だと確信しています。銀行が人々に安心を与えるかぎり、銀行の経営者や従業員が世間並みより多少高い待遇を享受するのも甘受します。しかし、公的資金(国民の税金)の注入によって急場をしのぎ、その後、莫大な利益をあげながら、too big to failと多寡をくくってきたのだとすれば、厳しく指弾されるべきです。ちなみに半独占の東京電力もtoo big to failの上にあぐらをかいてきたひとつの例でしょう。さらにいうなら、国家はtoo big to failの王様です。




     

    ● COMMENT ●

    No title

    だんごさま
    お怒りはごもっともです。
    政治家にはほとほとですが、有能な役に立つ政治家を育ては国民の仕事でもあります。これからもご意見をお待ちします。

    大災害で無駄なもの

    今回の災害で役に立たなかったのは政治家だと思います。
    あんなに大勢の人達が莫大な税金を浪費している。参議院議員会館
    が600億円とか、まるでバカゲている。
    日本復興の第1歩は「参議院の廃止、衆議院議員定数の半減」から
    始めたらよいと思います。選挙区は1つ(全国区)、地方の利益代表
    は要りません。
    ***
    私、76歳。筆不精、思考が支離滅裂、見当ちがいのコメントお許し下さい。



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     はぎたに じゅん

    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
     ボン特派員などを歴任
    出演番組
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