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    ハダカで盤上を逃げ回る王将 菅政権のいま - 2010.12.09 Thu

    22年度補正予算を成立させてほうほうのていで、臨時国会の会期を終えた菅直人政権がいよいよ行き詰まってきたようです。臨時国会終結時には、「危機は来年に持ち越しか」と見られていたのですが、今週に入って、菅首相のまわりでは、社民党との再連携内閣改造大連立、はては小沢一郎氏の扱いをめぐっての民主党分裂を呼びかねない動きまで出てきました。これら雑多な動きが共通して指し示すのは「菅内閣の命脈が尽きてきた」ということです。

    ●ハダカで盤上を逃げ回る王将

    菅直人 

    菅内閣の命脈が尽きているのは別に目新しいことではありません。夏の参議院選挙でねじれ国会になったときに実は半分運命づけられていたことです。菅内閣が直面しているねじれは、衆議院で3分の2を持っていないという点で自民党政権時代のねじれより深刻です。そして尖閣事件国後島問題と主権に関わる大事件が出来(しゅったい)したのに、その扱いを誤ったこと、またその間に菅首相にリーダーシップがないということが露呈した時点で、菅内閣は終わっていました。このブログでも「将棋でいえば、つんだ状態」と書いたと思います。ところが、この将棋はその後も続きました。いわば、王将が裸で盤上を逃げ回っているような状態です。憲政の常道はどこへやら、まさに醜態以外の何ものでもありません。

    ●社民党とよりもどす?

    ところが、菅首相は一度三行半を突きつけられた社民党に秋波を送りました。しかし、福島みずほ党首との会談では「私をぶち切れさせないように」などと条件をつけられる始末です。武器輸出三原則はともかく、普天間基地の移設問題で、福島さんをぶち切れないようにすれば、日本の安全保障、対北朝鮮戦略の根幹でもある日米関係がこんどこそ、決定的に傷つきかねません。ぶち切れるのはアメリカや韓国です。

    福島みずほ 

    ●社民がダメなら、大連立?

    そこで、ということかもしれません。菅首相は今度は正反対の方向に転じ、自民党の森喜朗元首相と8日に会談しました。「硫黄島の遺骨収集促進」のためということですが、森元首相は福田康夫内閣のときの大連立の仕掛け人です。時を同じくして、大連立の仲介役だった渡邊恒雄・読売新聞グループ本社会長が、7日に鳩山由紀夫前首相、8日に谷垣禎一自民党総裁と相次いで会談するに至って、俄然大連立も絵空事でなくなってきました。

    森喜朗 

    ●どっちに転んでも後がない菅直人首相

    しかし、ここでも菅首相の生き延びる道は細そうです。社民党との小連立と大連立では、実現できる政策はまったく異なります。政策ではなく地位にしがみつく菅首相の姿勢は交渉相手の社民党、自民党に失望を呼ぶでしょう。小連立には上記の危険があります。また、仮に大連立が成立したら、その首班が菅さんである可能性は極めて低いからです。それに、ここまで来て泥舟の船頭を助けようという勢力があるでしょうか。

    ●どっこい、まだ小沢問題がある

    そこを見越して、民主党の小沢支持勢力がうごめき出しました。参院民主党の幹部が仙谷由人官房長官の辞任を要求しました。臨時国会で問責決議をされた仙谷官房長官は、通常国会での審議に最大の障害です。それはとりわけ参議院で深刻ですから、この辞任要求はある意味で自然の成り行きです。しかし、この参院自民党幹部は、小沢支持派の幹部でもあるからです。安全保障上の懸念や失政が帳消しになったとしても、ねじれ国会が解消したとしても消えない「小沢氏の政治とカネ」の問題が立ちはだかっているのです。

    小沢一郎 

    ●政治変動は小沢氏の生き残りの道?

    通常国会で野党に審議協力してもらうためには「小沢問題」をクリアする必要がありますが、あえてネコの首に鈴をつけようとすれば、小沢グループの死にものぐるいの反撃を予想しなくてはなりません。「小沢一郎元代表は7日夜、東京都内で会食した党中堅議員に対し、『近く両院議員総会を開催するべきだ』」と語り、党執行部に開催を要望するよう求めた。菅直人首相の政権運営に不満を持つ議員らが公然と異議を唱える場作りを指示したことで、「脱小沢」路線を進める首相側を強く牽制(けんせい)したものとみられる」(朝日新聞)。小沢氏は、党内政局を政局につなげ、それをさらに政変、政党再編に結びつける中で生き残りをはかるかもしれません。

    ●王様はハダカ、に気づけ!

    このようにして、日本の政治はますます混迷をふかめています。政権の中枢は「生き残り」をすべてに優先させているように見えます。東アジア危機、国際経済不安、そして何よりも「国民生活がないがしろ」なのです。王様自身で自分がハダカなことに早く気づく以外にこのアリ地獄から抜け出す道はなさそうです。それが憲政の常道なのです。
     




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    Author: はぎたに じゅん
    TVコメンテーター
    法政大学法学部教授
    元朝日新聞編集委員
     政治記者、カイロ、ウィーン
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